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KASUGA Station (E07)
アルシェは1983年に設立されたジャパンブランドです。豊かな音色と優れた操作性、力強さとしなやかさを併せ持った、18世紀末から20世紀初頭にかけてのフレンチの名弓を理想とし、最高級のペルナンブコ材の選択から細部の工作、装飾に至るまで細やかに気を配り、美しさと機能性が調和した弓づくりを目指しています。
文京楽器では自社新作弦楽器ブランド「ピグマリウス」を立ち上げて数年が経っていましたが、当時納得して合わせることのできる弓が世の中にありませんでした。
特に子供用の弓は大人用を短く切っただけのもので、すでに発展していた日本の幼児音楽教育に見合うものがなく、当時欧米にもこうした要望に応えてくれるメーカーがなかったこともあり「世界最高の弓を、自らの手で作り出そう」という志のもと、私たちの弓づくりが始まったのです。
しかしノウハウがほとんどない状態からのスタートは、予想以上に困難なものでした。ペルナンブコ材をはじめとした原材料の入手から始まり、専用工具や設備、優秀な職人の養成など試行錯誤の連続でした。しかし真摯に学ぶという視点から、海外から著名な弓製作家を招いたり、スタッフを渡欧させたりして教えを乞い、徐々に合理的かつ創造的なフレンチスタイルの弓づくりの真髄を会得していきました。
また一方で、国内外で活躍する一流演奏家を頻繁に訪ね、納得していただけるまで弓を作り直すことを繰り返し、プレイヤーの望む弓が何であるかを体当たりで学んでいきました。
写真左/1995年にピンカス・ズーカーマン氏よりアルシェに送られたサイン色紙
写真右/1994年に大瀬国隆が受賞したVSA国際製作コンクール金賞
こうした努力が実を結び、’95 年には世界的ヴァイオリニストであるピンカス・ズーカーマン氏に弓を納品、「最高のプレイングボウ」との賛辞をいただくことができました。ほかにも国内外の数多くの一流プレイヤーや弦楽器指導者にご愛用いただいております。
また’90 年代よりスタートした国際製作コンクールへの挑戦では、’94 年に弊社職人の大瀬国隆がVSA製作コンクール・チェロ弓部門でゴールドメダルを獲得。’16年には若手職人の竹田と鎌田の共作コントラバス弓が技術賞を受賞するなど、若手職人もコンクールへの挑戦を続け、アルシェの高い技術が世代を超えて受け継がれていることを世界に証明しました。
すべてのプレイヤーに演奏する喜びを提供したい。演奏家の腕の一部となり、様々な要求にこたえる良きパートナーとしての弓を届けるため、国内外の著名な演奏家との交流の中で得た知識とノウハウの下、音色と音量、操作性にこだわる弓作りを行っています。思いのままに演奏できる表現力を備えた最高の「道具」がアルシェの弓です。
ペルナンブコをはじめとする弓作りに必要な原材料は、現在ますます貴重なものとなっています。
私たちはメーカーとしての責任のもと、こうした地球の恵みを余すところなく活かし、新しい時代に相応しい弓を創造していきたいと考えています。
そしてフレンチ・ボウへの尊敬を忘 れることなく、弓作りを通して豊かで文化的な生活に貢献してまいります。
もっと弾きやすい弓とは?もっと音色の良い弓とは?もっと美しい弓とは?常に自問自答を重ねながら、世界最高の楽弓メーカーを目指し、私たちの可能性への挑戦はこれからも続きます。
▽ メーカー公式ページはこちら
https://www.archet.co.jp/bows/
▽カタログダウンロードはこちら
https://www.archet.co.jp/pdf/ARCHET_Normal.pdf
▽価格表ダウンロードはこちら
https://www.archet.co.jp/pdf/Bow_ARCHET_221001.pdf