50作品は描き出される世界や響き、テーマが大きく異なります。宇宙的な響きが広がったり、民俗音楽の要素が盛り込まれていたりと、聴いているだけで時代や場所を越えて、世界中を旅しているような感覚です。
筆者の独断で選んだ4作品を以下にご紹介していきます。
①
テリー・ライリー『This Assortment of Atoms - Only time only!』より第1楽章『I. Lunch In Chinatown』第1楽章は、おしゃべりの会話が入り混じる空間で、音楽が浮かび上がってくる特徴的な作品です。日本でも知られるミニマル・ミュージックを代表する作曲家の一人で、クロノス・クァルテットと長年にわたってコラボレーションを続けてきたテリー・ライリーによる作品をぜひ聴いてみてください。
②フィリップ・グラス『Quartet Satz』50人の作曲家の知名度はまちまちですが、中でもよく知られているフィリップ・グラスの作品がこちら。同クァルテットのダヴィッド・ハリントンに「それぞれの楽章が1つの宇宙のようだ」と演奏する前から思わせたという作品をどうぞ。
▶https://50ftf.kronosquartet.org/composers/philip-glass
③
望月京『Boids』同プロジェクトに日本人で唯一関わった望月京の作品は、鮮やかで鋭さのある印象的な曲です。
▶https://50ftf.kronosquartet.org/composers/misato-mochizuki
④
ガース・ノックス『Satellites』より第1楽章現代音楽を重要なレパートリーとするアンサンブルや弦楽四重奏団で活動してきた、ヴィオラ奏者としても知られているノックスの作品も収録されています。
公式ウェブサイトからサウンドクラウドのリンクに移動すると、アルバム形式で
50作品(74曲)の録音すべてを通して楽しむこともできます。上記作品の他にも、興味深い作品が数多く揃っていますので、好奇心を全開にして、ぜひ聴いてみてくださいね。
・公式ウェブサイト「Fifty for the Future: The Kronos Learning Repertoire」https://50ftf.kronosquartet.org/