■日曜・月曜定休
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1F 2-2-13 Koishikawa, Bunkyo-ku,
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ヴァイオリン、ヴィオラで室内楽、ソロをこなすマルチプレイヤー。若くして才能と場に恵まれてきた人らしく、おっとりと悠揚迫らぬ人柄である。幼い頃から演奏会好きで、中学校のときの手帳には、その記録がびっしりだったとか。少年の面影も残る豊嶋さんである。
オーケストラと室内楽とで、年間スケジュールはけっこう忙しいですね。今、1日に違うリハーサルが3つぐらい入ってます。実は、9月の末に結婚したんですが、新婚旅行にも行けない(笑)。
少し、仕事を減らさないといけませんね。オケはもう、スケジュールが決まっていますから、減らすとしたら室内楽でしょうか。演奏会自体の回数はそう多くはなくて、レギュラーの室内楽は水戸市の「水戸芸術館」が年に4回、あとは「カザルスホール」などですね。
「水戸芸術館」は、ぼくと原田幸一郎さん、小林美恵さん、毛利伯郎さんのクワルテットで、ときに加藤知子さん、上村昇さんも加わるという楽しい室内楽なんです。
オケと室内楽では、気持ちが違うんじゃないかと言われますが、ぼく、順応性があるのかなぁ、まったく精神的な違いは感じませんね。音楽的な気持ちの切り替えというのは、当然ありますけれども。
もともと、どうしても室内楽をやりたいとか、どうしてもオケだ、ソリストだというのはなかった。桐朋の大学では室内楽が中心でしたけれど、4年の秋にオケを始めて、間もなく新日本フィルのコンサートマスターになったんですよ。
向こうから来たものは、抵抗しないですんなり受けてしまうという気質ですね。
だから、ヴァイオリンとヴィオラも、どっちが好きというのはないですよ。弾く機会としては半々ですが、でもまあ、ヴィオラは周囲が望むから弾いてるということもありますがね(笑)。
「こうしたい」と自己主張するのは、これからかもしれませんね(笑)。でもね、ベートーベンの後期の弦楽四重奏はやってみたい。シンフォニーもソナタも全部やったけど、特別な思いはないんでね。
楽器はあまり替えてませんね。ヴァイオリンは、中学の頃からずっとオドアルディを使っていまして、次が今使っているイタリアンの1700年代のマテオ・ゴフリラ。これはね、「いい音色だな」と目をつけてたときに、たまたまニューヨークにあるっていうんで、3日くらい休みをとって見に行ったんです。
健康状態が良くってね、音色もぜんぜん違う。すぐ買って、帰ってきました。今だに借金を返してます(笑)。
ヴィオラはサコーニです。その前は、師匠の江藤俊哉先生が使ってらしたペルソンだったんです。ペルソンもいい音でしたが、サイズが大きすぎましたね。江藤先生ももて余してらしたんです。5年弾いていたけど、やっぱり負担が大きくて替えました。
ぼくの場合はソロ活動のほうが少ないですから、ヴィオラでもヴァイオリンでも、自分の好みの音色というよりアンサンブルが大切ですね。その意味では、今の楽器に満足しています。もちろん、望めばキリがないですが。
音楽的なこと、テクニック上のこと、すべての影響は、やはり江藤先生から受けたものがいちばん大きいでしょうね。音楽的な環境ということでは、それほど恵まれていたわけではありません。両親の職業もまったく音楽とは無縁ですし、ただクラシックを聴くのが好きな家庭ではありましたけれど。
ぼく自身も聴くことは大好きで、小学校の頃から、上野の文化会館によく通っては、演奏会に行ってました。
小さいとき、そう、3才くらいかな、姉とピアノを始めたんですが、小学校に上がる前にヴァイオリンに変えたんです。理由?ただ、姉と同じ楽器じゃ、嫌だったから(笑)。
音楽の道に進もうと、はっきり自覚し始めたのは高校に入るときです。それで、普通高校ではなくて、桐朋を選んだんです。
江藤先生には、小学校5年のときから大学を卒業するまで個人レッスンしていただいてましたからね。やはり、影響は大きいです。