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ロックダウン中のコンサート映像『ロックダウン・アーカイブ』

現在、ロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団のウェブサイトでは、2020年6月から今年の6月までの間に収録されたコンサート映像が一挙公開され、7月末まで無料で視聴できるようになっています。

 

コンセルトヘボウ管の映像集として既に公開されているものに加えて、約40公演に相当するコンサート映像が『ロックダウン・アーカイブ』として限定で公開されるという形です。

『ロックダウン・アーカイブ』の映像では、コロナの影響で、舞台上の配置が通常と異なり、ソーシャルディスタンスが取られています。また、コロナ禍では無観客での収録や、観客数を減らして行ったコンサートが行われたので、客席のようすも異なります。

 

『ロックダウン・アーカイブ』の一連の動画シリーズには、オランダが世界に誇るホールの音響が活かされた録音はもちろん、変化に富んだカメラワークと映像美も存分に味わえるものが多数揃っています。また、どれもがライブ映像なので、臨場感に溢れています。

 

出演した指揮者やソリストの顔ぶれはもちろん、80曲のプログラムの多彩さも『ロックダウン・アーカイブ』の特徴です。どの曲から聴こうか迷ってしまうという方のために、今回の記事では筆者がおすすめする選りすぐりのコンサート映像をご紹介していきます。

 

なお、全作品のリストは以下のページに掲載されており、曲名をクリックすると映像ページに移動できるようになっています。

https://www.concertgebouworkest.nl/en/lockdown-archives-a-unique-retrospective

特におすすめのコンサート映像

J.S.バッハ ブランデンブルク協奏曲第3番/ペッカ・クーシスト指揮


フィンランド出身の新鋭ヴァイオリニストのペッカ・クーシストが弾き振りで演奏をリードする、コンセルトヘボウ管メンバーによる弦楽アンサンブルのコンサート映像です。曲はJ.S.バッハのブランデンブルク協奏曲第3番。コンセルトヘボウ管の首席奏者たちの綿密なアンサンブルはもちろん、各パートのソロも見どころです。

https://www.concertgebouworkest.nl/en/bach-brandenburg-concerto-no-3

ラフマニノフ交響曲第2番 / アンドリス・ネルソンス指揮

 

当連載の記事(2020年8月)でレポートしたコンサート映像も限定公開されています。アンドリス・ネルソンス指揮のラフマニノフの交響曲第2番の名演です。

https://www.concertgebouworkest.nl/en/rachmaninoff-symphony-no-2-1

ベートーヴェン交響曲第5番「運命」/ヤープ・ファン・スウェーデン指揮

 

今年4月にヤープ・ファン・スウェーデンが指揮したベートーヴェンの交響曲第5番「運命」も見逃せません。
なお、スウェーデンはコンセルトヘボウ管のコンサートマスターに史上最年少で就任したという経歴を持っています。

https://www.concertgebouworkest.nl/en/beethoven-symphony-no-5-3

マーラー交響曲第5番/ファビオ・ルイージ指揮

 

当初2020年5月に盛大に開かれるはずだったマーラー・フェスティバルは、2021年5月に延期されましたが、残念ながら今年も開催はかないませんでした。
同音楽祭の一部として企画されていたファビオ・ルイージ指揮・マーラーの交響曲第5番のコンサートは無観客で開かれ、映像として残されています。

https://www.concertgebouworkest.nl/en/mahler-symphony-no-5-3

マーラー交響曲第4番/ グスターボ・ドゥダメル指揮

 

グスターボ・ドゥダメル指揮のマーラーの交響曲第4番では、ソプラノ歌手のカミラ・ティリングが加わります。とりわけ最終楽章が心に染みる素晴らしい演奏です。

写真/(C)Milagro Elstak

https://www.concertgebouworkest.nl/en/mahler-symphony-no-4-7

シベリウス交響曲第1番/ クラウス・マケラ指揮

 

収録時24歳のフィンランド人若手指揮者、クラウス・マケラの鮮烈なコンセルトヘボウ・デビュー公演も注目を集めました。演奏曲はシベリウスの交響曲第1番です。

https://www.concertgebouworkest.nl/en/sibelius-symphony-no-1

ガーシュウィン「ラプソディー・イン・ブルー」/ アラン・ギルバート指揮

 

アラン・ギルバート指揮、ステファノ・ボッラーニ(ピアノ独奏)のガーシュウィン「ラプソディー・イン・ブルー」も、コンセルトヘボウ管の異なる表情が見られる映像です。

 

https://www.concertgebouworkest.nl/en/gershwin-rhapsody-in-blue


これらの映像を含む『ロックダウン・アーカイブ』の動画シリーズは、7月末までの限定公開なので、ぜひ今月中にお時間を見つけて視聴してみてくださいね。

 

取材・文 安田真子