■日曜・月曜定休
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後楽園駅
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KORAKUEN Station (M22, N11)
春日駅 三田線・大江戸線【6番出口】
KASUGA Station (E07)
2022年 ロンドン・ハムステッドの工房にて(写真左がジュリア・サラーノさん、写真右は文京楽器社長 堀 酉基)
ジュリア・サラーノさんは、ロンドンを拠点とするヴァイオリン製作者。クレモナの伝統的な製作工法に基づき、たぐいまれな繊細さと、現代的な個性を備えた楽器を製作しています。
アルゼンチン出身の彼女は、かつてヨーロッパでダンサーおよび演劇のパフォーマーとして活動していたという異色のキャリアの持ち主。その後、10年以上にわたりヴァイオリン製作の世界で活躍しております。
芸術と工芸の相互作用に魅了された彼女は、その両方を包含するヴァイオリン製作へと、自然に移行したと語ります
2017年、創立125周年を迎えた国際的なヴァイオリン・ディーラー J&Aベア社(J&A Beare )は、ロンドンの老舗弦楽器商W.E.ヒル&サン社(W.E.Hill&Sons )の全株式を取得。ヒル社の商標に加え、販売台帳や証明書を含む同社の全記録と、ヒル社のアクセサリー・ラインの権利を手に入れました。
1887年創業のW.E.ヒル&サン社は、世界有数のディーラーとして知られ、その工房では、一流の弓製作者や修理職人らが働いていました。
現在ベア社は、ヒル・ブランド弓と弦楽器の復刻製作プロジェクトをスタートしております。ジュリアさんは、そのヒル・プロジェクトに参画メンバーの一人として、名器のレプリカ製作をおこなっています。
写真引用元:W.E.Hill&Sons公式ウェブサイトより
https://www.wehillandsons.com/
本作品はガルネリ・デル・ジェス「ロード・ウィルトン(Lord Wilton)」のレプリカ。
かの巨匠ユーディ・メニューインの愛器だったことでも知られている、デル・ジェス後期傑作の一つ。
大胆でワイルドな作りのデル・ジェスらしさと、彼女のもつ芸術センスと精巧な製作スキルが、見事に調和しております。
音色も大変素晴らしく、新作とは思えない響きと、発音の良さで、実践向きな楽器です。
※本作品は販売済みとなりました。
2023年6月に、弊社社長・堀 酉基がイギリスに出張し、ジュリアさんとロバートさんの工房を尋ねました。
ロンドンの高級住宅街ハムステッドにある工房は静かで、明るい日差しが差し込む素敵な空間。
周りは緑にかこまれており、都会の喧騒から離れてリラックスできる、居心地の良さがあります。
ヴァイオリンメーカーにとっては、インスピレーションの湧きそうな素晴らしい環境で製作に取り組んでおりました。
その時に、彼女の作品を見て気に入り、注文をしたのが本作品。
満を持して日本に入荷したのですが、セットアップして早々に、お客様に気に入っていただき、ご購入いただきました。
次回の入荷予定はいまのところは未定ですが、もしご興味のある方がおられましたら、お気軽にお問い合わせください。
写真: 上から順に、
「ジュリアさん&ロバートさんの工房前」
「工房でチェロを調整する、ロバート・ヤングさんと、ジュリアさん」
「大きなガラス窓から、柔らかい日差しが差し込む工房」
「静かで、ヴァイオリン製作に集中できそうな仕事場」
【プロフィール】
Julia Sarano / ジュリア・サラーノ
イタリア、フランスでのヴァイオリン製作の基礎を学ぶ。その後、英国の名門ニューアーク・スクール・オブ・ヴァイオリン・メイキングで研鑽を積んだ。毎年、オ―バリン・ヴァイオリン・メーカーズ・ワークショップ(アメリカ合衆国)に参加し、ヴァイオリン製作技術の向上に取り組んでいる。
J&Aベア社の手がけるW.E.ヒル&サン・ヴァイオリン復刻製作プロジェクトのメンバー。現在、ロンドンのハムステッドでロバート・ブルワー・ヤング(Robert Brewer Young)と工房を開いている。
また、世界中の恵まれない地域に住む子供たちのための無料音楽教育プログラムを支援するオープン・ストリング財団の創設者でもある。
▽Julia Sarano 公式ウェブサイト
※スーパーモダン・バイオリン:文京楽器が提唱するオールド・イタリアンの名器のエッセンスを忠実に再現した超新作楽器のこと。