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Giuseppe Guarneri 'filius Andrea'

Violin Maker  1666-c.1740
CremonaItaly

ジュゼッペ・グァルネリ”フィリウス・アンドレア”(アンドレアの息子)は、父アンドレアのもとで約20年間働き、1698年にアンドレアが亡くなると、グァルネリ工房とその事業を引き継いだ。アンドレアの後期作品の多く、特にチェロは、主にジュゼッペによって仕上げられたものである。
 
父アンドレアと同様に、彼も独自のモデルを発展させた。マッシュルーム型のアッパー・バウツ、傾いたf字孔を持つなど、クレモナの製作者の中においてもそのオリジナリティは際立っている。また、彼の工房では、同時代の優れたメーカーを輩出した。息子のバルトロメオ・ジュゼッペ(グァルネリ・デルジェス)カルロ・ベルゴンツィはその代表である。彼は大変優れた技術者であったものの、その生涯はなりを潜めていた。 同時代に活躍した偉大なる製作者=アントニオ・ストラディヴァリが、ヨーロッパの宮廷からの注文を独占し、その繁栄を謳歌していたからである。
 
ジュゼッペのオリジナル・ラベルが貼られている楽器は1720年頃まで存在する。彼の工房では、1710年頃から二人の息子、ピエトロとデルジェスがすでに活動を開始していた。1717年ピエトロがベニスに旅立つと、デルジェスは工房に残って事業を引き継ぐ。そして、父のモデルを更に進化させ、後世が決して追い越す事のできない高みにまで昇華させたのである。

写真:Violin made by GUARNERI.Giuseppe filius Andrea, Cremona 1698