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ヴァイオリン あご当ての話

 

ヴァイオリンを効率的に演奏するためには、楽器をなるべく地面と水平にキープしておくことが必要です。ヴァイオリンが登場してから約250年間は、楽器を直接体の一部に接触させて演奏していました。しかし、19世期のはじめに「あご当て」が発明されることで、奏者は楽器を安定して保持することが容易となり、その演奏性は著しく進歩しました。

 

それまでのヴァイオリン奏法では難しかった、素早いポジション移動や複雑な運指、豊かで連続したヴィブラートが可能となり、ヴァイオリンの音楽表現はより多彩になったと言えます。このように、あご当てはヴァイオリン奏法の発展に大きな影響を与えました。

 

ここでは、現代のヴァイオリン奏者にはなくてはならない「あご当て」について詳しく解説していきます。

1.あご当てとは

 

あご当てを英語でチンレスト(Chinrest)と言います。直訳すれば、「顎を休める部位」という意味です。この名前が示す通り、 あご当てはヴァイオリンを演奏する際に、奏者の顎を載せるための皿状のパーツです。異なる体格や奏法の奏者に対応するために、様々な形状があります。また、あご当ては金具と樽型のネジとによって、表板と裏板を挟むようにして、ヴァイオリンに取り付けられます。楽器に直接触れる部分には、通常コルクが貼り付けられ、楽器が傷つかないように保護しています。

 

また、あご当てには、伝統的に木材が使用されます。代表的なものに、黒檀(エボニー) ・紫檀(ローズウッド)・つげ(ボックスウッド)があります。それぞれ比重や木質が異なるため、重量だけでなく響きにも影響を与えます。最近ではプラスチック製も広く使用されるようになりました。廉価な初心者用のヴァイオリンで使用されたり、木材だと肌がかぶれてしまう奏者が愛用しています。

2.あご当ての歴史

 

あご当ては、1820年頃にドイツの名ヴァイオリニスト、ルイ・シュポーア(Louis Spohr 1784-1859)が発明しました。ルイ・シュポーアは、ヴァイオリニストとしてだけでなく、アン・デア・ウイーン劇場やフランクフルト歌劇場に招聘され、指揮者や音楽監督としても活躍しました。ベートーヴェンとも親交が厚く、交響曲第7番の初演に参加しました。また、あご当てだけでなく、指揮棒を初めて使用したり、アルファベットによる練習番号を導入するなど、創意工夫に富んだ人物だったようです。


写真: ”ルイ・シュポーアを描いた絵画” Stahlstich nach einem Gemälde, das Louis Spohr zeigt by wikimedia commons

ルイ・シュポーアは、ヴァイオリンを演奏する際にテールピースに当たらないように、あご当てを発明したと言われています。近代ヴァイオリン奏法の父、ジョヴァンニ・バッティスタ・ヴィオッティ(Giovanni Battista Viotti 1755-1824)やその弟子でパリ音楽院で教授を努めたピエール・バイヨ(Pierre Baillot 1771-1842)らは、あご当ての快適さや演奏における効果を認識し、近代奏法とともに広めることで普及していきました。

 

ちなみに同じ19世紀に活躍した超絶技巧の名手ニコロ・パガニーニ(Nicolo Paganini1782-1840)は、あご当てを使用しなかったようです。当時の彼の演奏の様子を描いた絵画やイラストなどにも、あご当ては出てきません。

 

20世紀になると、あご当ての形状や取り付け方法に工夫が試みられ、様々なタイプのあご当てが生み出されました。

3.あご当てがない時代はどう演奏していた?

 

ヴァイオリンは後期ルネッサンスに誕生したと考えられています。当時は、モテットやマドリガーレといった世俗の声楽曲の旋律を演奏していました。また16世紀に入ると舞踏の伴奏楽器としても使用されるようになります。この頃の絵画を見ると、ヴァイオリンを顎で挟んでおらず、チンオフ(Chin-off)とよばれる、胸の前でルーズに構える奏法が一般的でした。


バロック時代に入ると、ヴァイオリンは声楽曲から独立し始めます。次第にコンチェルトなど複雑な器楽曲が現れるようになり、奏法にも変化が生まれます。またこの頃、ヴァイオリンの技術書・理論書が書かれるようになります。代表的なものに、天才作曲家ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルト(Wolfgang Amadeus Mozart 1756-1791)の父、レオポルト(Leopold Mozart 1719- 1787)によってまとめられた『ヴァイオリン教本』という理論書があります。レオポルトは優れたヴァイオリニストでもあったのです。その中には、チンオフ奏法も紹介されていますが、”楽器を顎で挟む方法”がより効果的な奏法だと推奨されています。この頃から、楽器を顎で挟む奏法が一般的になってきました。

 

本体を顎で挟む場合、最初はテールピースの右側を顎で挟むのが主流であったようですが、次第に現代の奏法と同じ、楽器の左側を顎で挟む方法が普及していきました。ストラディヴァリウスなどのオールド・ヴァイオリンを観察すると、テールピースの両側のニスが剥げ落ちており、そうした奏法の変遷を垣間見ることができます。

4.あご当ての種類

 

あご当ての形状の種類は多く、少なくとも数十種類はあります。ここでは、あご当ての取り付け位置とお皿の位置によって3タイプに大別して、現在良く使われている代表的なあご当てについて紹介します。

①グァルネリ(Guarneri)型


取り付け位置:オーバーテールピース

お皿の位置:左側

掲載楽器: Vn CHANOT George 1840-50


クレモナの弦楽器製作の名門グァルネリ家にちなんで名付けられました。このあご当ては、オーバーテールピースのタイプでテールピースを跨いで取り付けられます。お皿はテールピースの左側に位置しています。最も多くの奏者に使用されているあご当てです。

 

グァルネリ型はエンドピン側から見たとき、顎を載せる部分が直線的です。一方で、この部分がテールピースの上の部分を頂点にして丸みを帯びたストラド型(Strad)があります。

 

この他にもグァルネリ型に丸みをもたせたルジェリ型(Ruggieri)と呼ばれるものや、同じグァルネリ型と呼ばれるものでも、軽量化を図って形状がスリムになったものがあります。このように同じ呼び名でも、メーカーによっても形状やコンセプトが若干異なりますので、選ぶ際は注意しましょう。

②ドレスデン(Dresden)型

取り付け位置:テールピースの左側

お皿の位置:左側


掲載楽器:
Vn BISIACH Carlo 1923  

現在はオーバーテールピースのグァルネリ型が主流となっていますが、それまではこのドレスデン型が一般的でした。ロンドンの名門弦楽器商だったヒル&サン社(W.E.Hill&son 1762/1880-1992)にちなんで、ヒル(Hill)とも呼ばれています。ヒル&サン社は、ストラディヴァリウスやグァルネリウスといった名器を取り扱う一方で、弓づくりやアクセサリーの研究開発にも力を入れていました。

 

このあご当てはシンプルな構造で、テールピースを跨がずに取り付けられ、その左側にお皿があります。お皿の大きさや高さなどの形状によって、色々なタイプがあります。

 

あご当てに厚みがあり、テールピースをカバーする形状のテカ(Teka)は、お皿も深くしっかりと楽器を保持できるため、ソリストにも人気があります。この特徴を更に強調して丸みを持たせたのが、スチューバー(Stuber)型です。

 

一方、あご当ての高さをできるだけ薄く、お皿をフラットにしたのが、カウフマン(Kaufmann)です。この他にも沢山の種類があります。

③フレッシュ(Flesch)型


取り付け位置:オーバーテールピース

お皿の位置:中央


 
掲載楽器:Vn MIREMONT Claude Augustin 1863


このあご当ては、ハンガリー出身の名ヴァイオリニストで、卓越した音楽教育者でもあった、カール・フレッシュ※(Carl Flesch 1873-1944 )にちなんで名付けられました。あご当てを発明したルイ・シュポーアが使用したオリジナルに、最も近い形状といえます。

 

※カール・フレッシュは英語名の俗称、ハンガリー名はフレッシュ・カーロイ

 

フレッシュ型のあご当ては、テールピースを跨いで取り付けられますが、テールピースの左側ではなく、その真上にお皿の部分があり、楽器を自分の中心で構えることができます。そのため一部の奏者に絶大な人気を誇ります。

 

フレッシュ型には、中央に顎をひっかける突起のあるオールド・フレッシュ型と突起のないニュー・フレッシュ型があります。またフレッシュ型の派生で、お皿の形状が特徴的なバーバー(Barber)があります。

 

 

代表的なモデル

あご当ての取付位置

お皿の位置

その他のモデル

グァルネリ型

オーバーテールピース

左側

ストラド型、ルジェリ型 他

ドレスデン型

テールピースの左側

左側

テカ型、スチューバー型、

カウフマン型 他

フレッシュ型

オーバーテールピース

中央

オールド・フレッシュ型、

バーバー型

5.材質による違い


ここでは、あご当てに使用される主な木材について説明します。使用される素材によっても、楽器の響きや音色に変化があるので、色々と試して自分の楽器や音の好みにあったあご当てを探すのも面白いと思います。

①黒檀(エボニー) 比重:1.1-1.2

 

ここで紹介する木材の中で、でもっとも比重が大きく、同じ形状であれば重く仕上がります。最も硬い材料のため、クリアな音質を得ることができ、響きをフォーカスする効果があります。

②紫檀(ローズウッド) 比重:0.8-1.0

 

独特の縞模様が特徴的なローズウッドは、明るく艶のあるニスのイタリア製の新作楽器によく使用されます。華やかな音質で得ることができ、楽器がよく響きます。

③つげ(ボックスウッド) 比重:0.7-0.9

 

つげ材は黒檀・紫檀と比べ軽く水に浮かぶ木材ですが、木目が詰まった重厚なものから、比較的軽めのものまで、樹種や産地によって品質の差が大きいと言えます。つげ材のあご当ては、総じて明るく滑らかな音質と、楽器の持つ自然な響きを得ることができます。

 

 
木材名 比重 音色の特徴 その他の特徴
黒檀(エボニー) 1.1-1.2 クリア、フォーカス 重めに仕上がることが多い
紫檀(ローズウッド) 0.8-1.0 華やか、響きが豊か 独特の縞目模様が魅力的
つげ(ボックスウッド) 0.7-0.9 明るく滑らか、自然に響く 木材による品質の差がある

これらの他、弓のスティック材に使用されて響きの良い、ブラジル原産のペルナンブコ材や、希少な黒檀や紫檀に変わる代替材等も注目を集めています。また、最近では、木材や金属によるアレルギーを気にする方に、樹脂製のあご当ても人気があります。

6.足金具による違い

 

あご当ての取り付け足金具の形状には、標準モデル(連結)とヒル・モデル(分割)の二種類があり、モデルによって楽器に触れる面積が異なります。また、使用されている金属の種類によっても重量が変わります。そのため、足金具はあご当ての使用感だけでなく、楽器の響きにも影響を与えます。

①標準モデル(連結)
 

一般的に普及しているのは、金具が連結したモデルです。このモデルの金具は次に紹介するヒル・モデルと比べて、薄くてスリムにできています。そのため奏者も金具が気になりにくいと言えます。一方、楽器との接触面積が大きくなるので、柔らかいニスの場合は注意が必要です。また、一般的に標準モデルの方が、あご当ての取り付けは容易です。

②ヒル・モデル(分割)

 

ヒル足と呼ばれ、2本に分割したタイプの足金具です。ロンドンのヒル&サン社が製造販売したあご当ての足金具がこのタイプであったため、この名前で呼ばれるようになりました。分割タイプと比べて重厚な作りのため、重くなります。一方、楽器への接触部位が小さく、楽器への負担は少ないと言えます。

 

また、金具の金属にも種類があります。最も一般的なものは、ニッケルシルバーに、水分と摩耗に強いクロムメッキが施されています。一方、高級なあご当てには、金具にでメッキを施して装飾性を高めたり、軽量化を図るために、チタン合金でできたもの、アルミに塗装を施したものがあります。最近では、金属アレルギーに対応するために、金具部分をできるだけ樹脂製にしたものも発売されています。

 

いずれにせよ、足金具はあご当ての全体重量に大きく関係していますので、あご当てを選ぶ時のポイントにしてみてはいかがでしょうか。

7.あご当ての選び方

 

楽器を購入する時に付属していたあご当てを、疑問なくそのまま使い続けている方も多いと思います。しかしながら、奏者にぴったりとマッチしたあご当てを選ぶことは、正しい演奏姿勢や演奏中の快適さを実現します。それだけでなく、その後の上達や体の疲労や故障とも関係しています。あご当てのフィット感が悪いと、頭や首の一部にだけ力がはいり、いずれは頭・首・肩の痛み等を引き起こす危険性があります。ここでは、自分にぴったりとフィットしたあご当てを探すためのポイントをご紹介します。

①自分の構え方を知ろう

 

普段の構えを鏡で確認してみます。楽器が水平になるように自然に構えた時、体の一部に無駄な力が入っていないか、姿勢が崩れていないかチェックします。無駄な力がどこにも入らず、まっすぐな姿勢で自然に構えられるのが理想です。あなたにぴったりのあご当てを見つけることで、演奏中にこの自然な構えを実現しましょう。

 

②構え方に合ったあご当てを選ぼう〜お皿の位置でモデルを選ぶ

 

構え方とあご当てのお皿の位置は関係しています。自然に構えた時、自分の顎がテールピースに対して、どの位置にくるのかによって決まります。なお、あご当てに当たるのは顎の尖った先端部分ではなく、やや左側になります。

 

左側の場合:ドレスデン型

真上の場合:フレッシュ型

中間の場合:グァルネリ型

 

自分で良くわからない場合、まずはグァルネリ型を試してみて、しっくり来ないところを探っていくと良いでしょう。

 

またヴィオラなどで楽器を大きく感じる場合、ドレスデン型を選択すると、楽器の中央で構える必要がなくなり、楽に構えられる場合があります。

③体型にあったあご当てを選ぼう

 

自然に構えられるお皿の位置がある程度きまったら、今度は次のポイントに留意しながら、体型に合うあご当てのモデルを選択していきます。

 

A:お皿の深さ

 

あご当てのお皿の形状には、ほとんどフラットなものから、深くて引っかかりがあるものまで、色々なタイプがあります。お皿の深さは、奏者の顎や顔の形と関連があります。自然に構えて頭と顎の状態をチェックします。

 

顎が上がる場合:深めのお皿を選択

顎を引きすぎる場合:浅めのお皿を選択

 

B:あご当ての高さ

 

皿の形状を変えただけでは、自然に構えることができない場合は、あご当ての高さを検討してみましょう。体型によって、楽器を乗せる鎖骨と顎までの距離が異なります。首が長い人は高さのあるものを、そうでない人は低めのものを選択します

 

肩当てを使用する人は、あご当てと肩当てのコンビネーションで調整して、自然な構えを実現します。色々な組み合わせを試してみると良いでしょう。

 

④外観・重量・音も検討しよう

 

体にマッチしたあご当てのモデルが見つかったら、外観、重量、音などの要素を検討してみましょう。これらの要素はそれぞれ関連していますので、総合的に判断します。前述の「材質による違い」「足金具について」の項を参考にして下さい。

 

A:外観

 

標準的には、ペグやテールピースといった他のフィッティングパーツと合わせて素材を選びます。体に合ったあご当てに好みの素材が無い場合は、演奏の心地良さを優先させた方が良いでしょう。

 

B:重量

 

楽器を軽くしたい場合は、つげのあご当て+チタン合金製の標準足金具を選択すると良いでしょう。プラスチック製のあご当ても選択肢です。一方重くしたい場合は、黒檀+ヒルタイプの足金具にすると重量が増えます。

 

C:音

 

あご当てによる音の変化は限定的なものですが、奏者に直接触れるあご当ては、楽器の響きを敏感に感じる部位でもあります。例えば、ドレスデン型などの片側を挟むタイプのあご当てから、オーバーテールピースのあご当てに変えると楽器の響きが強くなることがあります。オーバーテールピースのあご当ては、エンドピンブロックを挟む形になり、共鳴胴の響きに対して干渉が少ないためです。

 

加えて、あご当てに触れた時の触感も重要です。当てた時にしっくりする表面仕上げや木質のものを選びましょう。あご当てで肌が荒れてしまう人は、プラスチックなど抗アレルギー対応のものも試してみると良いでしょう。

8.代表的なあご当てのメーカー

ジェラルド・クローソン(Gerald Crowson/イギリス)

ヒル&サン社の伝統を引き継ぐ、最高級のフィッティング・パーツのメーカーです。重厚感溢れるクラシックなフォルムが特徴です。ヒル足と呼ばれるセパレート・タイプの足金具が取り付けられています。

アレキサンダー・アクセサリー(Alexander Accessories/イギリス)

イギリスの高級フィッティング・パーツの伝統を引き継ぐべく、30年ほど前にイングランドのミッドランド東部にあるカウンティ(郡)、レスターシャーで創業されました。形状や特徴はクローソンとほぼ同じですが、現代の様々な要望に答えるべく、多様なモデルで製作しています。

公式サイト

テンペル(Tempel/ドイツ)
テンペル社は三代に渡って続く、ドイツの高級フィッティング・パーツのメーカーです。初代オットー・テンペル氏によって1928年に創立され、約100年の歴史があります。現在はフランクフルトと同じドイツ西部のヘッセン州のエアバッハに工房を構え、孫のクヌート・テンペル氏がビジネスを引き継いでいます。それにともなってブランド名が「オットー・テンペル」から「テンペル」に変更されました。良質な素材を用いて精巧な仕上げが施されています。総じてスリムな形状で、重量は軽めに仕上がっています。
ハラルド・ロレンツ(Harald Lorenz/ドイツ)

ハラルド・ロレンツは130年以上の伝統を引き継ぐ、ドイツの最高級フィッティング・パーツのメーカーです。1884年にチェコスロバキアで創業され、第二次世界大戦後はドイツ南部のブーベンロイトへ移りました。現在は、4代目のハロルドが事業を引き継いでいます。最高級の材料のみを用いて、クラシックかつエレガントなフォルムが特徴で、重量は軽めに仕上がっています。

公式サイト

ヨーゼフ・テラー(Joseph Teller/ドイツ)

駒のメーカーとしても有名なヨーゼフ・テラーは、ボヘミアのシェーンバッハ(現在はチェコのルビ)をルーツに持ちます。シェーンバッハは、オーストリア=ハンガリー帝国の一部だった当時は「オーストリアのクレモナ」と呼ばれ、ヴァイオリン製作の中心地でした。現在は六世代目にあたり、工房はバイエルン州フランケン地方のブーベンロイトにあります。

良質な材料を用い、エンジニアリングを活用して、しっかりとした作りのパーツを作っています。欧州製の中では比較的お求め安い価格です。

公式サイト

ボガロ&クレメンテ(Bogalo&Clement/イタリア)

ボガロ&クレメンテは、ヴィットリオ・クレメンテとボガロ・エディによって1985年に設立されました。オフィスはアドリア海に面したフリウリ=ヴェネツィア・ジュリア州のモンファルコネにあります。設計・製造は一貫してイタリアで行われています。フィッティング・パーツだけでなくケースなどその他のアクセサリーも手掛けており、イタリアらしいデザイン性に富んだプロダクトを製造しています。アルミに塗装を施した軽量の足金具は、ボガロ&クレメンテのあご当ての特徴です。

公式サイト

インド製パーツ

インドは黒檀や紫檀の原産地であり、数多くのフィッティング・パーツのメーカーが存在しています。日本市場で汎用品として流通しているもののほとんどは、インド製のパーツです。ひと昔前は欧米の製品と比べて品質に大きな差がありましたが、現在は品質が向上しています。材質と形状を選べば、価格が安いのでコスパに優れていると言えるでしょう。

9.あご当てのカスタマイズとオーダーメイドあご当て

 

文京楽器ではあご当てのカスタマイズオーダーメイドに関する相談を承っております。ご要望の方は、お気軽にお問い合わせください。

 

カスタマイズ:既成のあご当てを削ったり、素材を足して高さを上げたりすることで、理想のフィッティングを追求します。


オーダーメイド:奏者と技術者が相談しながら、世界に一つしかない理想のあご当てを一から作りあげる、フル・オーダーメイドのあご当ての製作も承っております。