文京楽器が新店舗に移転し1年と3か月。
「たのしく・ためになるミュージアムショップ」を合言葉とし、
その一環で行っているサロンコンサートも
第3回目を迎えることができました。
その様子をご報告いたします!
11月4日(金)~6日(日)に行われる弦楽器フェアへの出展のため、
11月7日(月)に限りまして臨時休業とさせていただきます。
皆様にはご迷惑をおかけしますが、よろしくお願い申し上げます。

日に日に秋が深まり、朝夕の寒さも少しずつ厳しくなってきましたね。
11月、一年に一度のイベント「弦楽器フェア」が開催されます。
国内外の新作弦楽器が一堂に集まり、展示されるイベントです。
今年は文京楽器も出展することが決定しました。
貴重なオールド楽器・モダン楽器や、各国のすばらしいバイオリン、ビオラ、チェロ、弓などを一堂集め展示・販売いたします。
また、弦楽器フェア限定価格でご用意している商品もございます。
芸術の秋、この週末はぜひ一度ご覧になってはいかがでしょうか。
ぜひお気軽にご来場ください。
主 催 日本弦楽器製作者協会(JSIMA)
会 期 2011年11月4日 (金)、11月5日 (土)、11月6日 (日)
開場時間 10:00 ~ 18:00
会 場 科学技術館 東京都千代田区北の丸公園2-1
入場料金 1,000円(全イベント3日間共通券。高校生以下無料)
出品対象 ヴァイオリン、 ヴィオラ、 チェロ、 コントラバス、ヴィオラ・ダ・ガンバ、 楽弓、クラシックギター、 バロックギター、 ラコートバロックリュート、ルネッサンスリュート、 アーチリュートマンドリン、マンドラ、弦楽器付属品、ケース、 出版物、 CD、弦楽器製作用具・用材。
イベント サイエンスホールと展示会場での、展示楽器によるコンサート
ミュージアム通信「ストラディバリウスの遺伝子」その1 その2 その3 その4 その5 その6
1730年、巨匠アントニオ・ストラディバリも83歳になり、いよいよ円熟期を迎えます。
晩年のストラディバリの作品は、黄金期のものにくらべるとやや芸術性に衰えを感じさせる部分があるものの、
音色など機能性では申し分ない実力を持っております。
ストラディバリは生涯で6人の子供をもうけており、
このころは最初の妻との間に生まれたフランチェスコと、オモボノの手が入った作品も多く存在しております。
このころはカルロ・ベルゴンツィが工房を手伝っていたという説や、
近年の研究では2番目の妻との間に生まれたジョバンニ・バティスタ・マルティーノが黄金期から工房を手伝っており、
ストラディバリ作とされている楽器の中には、彼が作ったものがあるのではという説もありさまざまな見解がなされています。
円熟期の代表的な楽器としては、以下のものがあげられます。
1733年製 楽器名“Sassoon”(サスーン)
BL(ボディ長):355.5mm UB(上部横幅):167.5mm MB(中部横幅):110mm LB(下部横幅):207mm
1736年製 楽器名“Muntz”(ムンツ)
BL(ボディ長):353.2mm UB(上部横幅):160mm MB(中部横幅):109.1mm LB(下部横幅):201mm
晩年のストラディヴァリの作品と息子のオモボノの作品を比較すると、いくつか共通する部分がみえてくるかと思います。
Antonio Stradivari Cremona 1735 “Samazeulih(サマズイユ)”
Omobono Stradivari Cremona 1732
f字孔の形状、アウトライン、象嵌の入り方や材料の雰囲気など、似ている部分が見受けられます。
(つづく)
文:窪田 陽平

写真:CHARLES BEARE “Antinio STRADIVARI The Cremona Exhibition of 1987″
COZIO PUBLISHING “Sotheby’s FOUR CENTURIES OF VIOLIN MAKING″
文京楽器は、「たのしく・ためになる弦楽器専門店」を合言葉に営業中です。
その一環として、文京楽器ショールームにおいてサロンコンサートを開催しております。
毎度ご好評いただいているサロンコンサートですが、
このたび第3回のコンサートの開催が決定いたしました!
今回は「弦楽合奏団 SOUVENIR DELLA MUSICA」より4人を招き、
弦楽四重奏の演奏を行います。
今回はなんと、初の試みで二部構成です!
各回とも、定員30名の完全予約制です。
電話やメールでお気軽にお問合せください。
お待ちしております!
詳細は以下をご覧下さい。
ミュージアム通信「ストラディバリウスの遺伝子」その1 その2 その3 その4 その5
今回は、前回紹介したストラディバリウス黄金時代の、代表的な楽器を紹介します。
1703年製 楽器名“Emiliani”(エミリアーニ)
BL(ボディ長):355mm UB(上部横幅):166.5mm MB(中部横幅):109mm LB(下部横幅):206mm

1703年製 楽器名“Lady Blunt”(レディ・ブラント)
BL(ボディ長):355.5mm UB(上部横幅):167mm MB(中部横幅):109.2mm LB(下部横幅):207.5mm

1707年製 楽器名“La Cathedrale”(カテドラル)
BL(ボディ長):353.3mm UB(上部横幅):168mm MB(中部横幅):109mm LB(下部横幅):207mm

1716年製 楽器名“de Duranty”(デュランティ)
BL(ボディ長):353mm UB(上部横幅):165mm MB(中部横幅):110mm LB(下部横幅):204mm
1711年製 楽器名“Parke”(パーク)
BL(ボディ長):358mm UB(上部横幅):167.5mm MB(中部横幅):109.5mm LB(下部横幅):208mm

1711年製 楽器名“Zahn”(ザーン)
BL(ボディ長):357mm UB(上部横幅):167.5mm MB(中部横幅):109.8mm LB(下部横幅):207.8mm

この時期のストラディヴァリウスは、特に評価が高く、
ハイフェッツやパールマン、メニューインなど名演奏家たちがこよなく愛した名器が数多く存在します。
この時期のストラディバリをモデルにした作品例として以下のものがあげられます。
Vuillaume, Jean Baptiste Paris ca.1857

J.V.ヴィヨームはリュポ、ピクなどと並ぶフランスの三大名職人であり、世界最古のバイオリンディーラーでもありました。
彼がかのパガニーニから弦楽器アドバイザーとして絶大な信頼を受けていたのは有名な話であり、ストラディバリやデル=ジェスといった名人を世に知らしめたのも彼の偉業といって過言はないでしょう。
本作品のモデルとなったストラディバリウス”Ex.Alard”(アラール、アラード)は、ヴィヨーム自身が購入した楽器であり、甥のバイオリニスト、Delphin Alardが所有していたことからこの名がついております。
実際に本物を見ながら作ることができたのと、ヴィヨーム自身も特に思い入れがあったためか、その芸術性は恐ろしく高いものです。
ヴィヨームの作ったマスターメイド(最高クラス)の楽器は十分な音量と年数による音色の変化を経て、現在ますます評価と需要が高まっております。女性バイオリニストのヒラリー・ハーンさんが使用していることでも有名です。
(つづく)
文:窪田 陽平

写真:CHARLES BEARE “Antinio STRADIVARI The Cremona Exhibition of 1987″
今年のモンドムジカではG.B.ガダニーニの生誕300年を記念して特別展示が行われておりました。
ジョバンニ・バティスタ・ガダニーニ(1711-1786)は最初、父のロレンツォにバイオリン製作を習ったとされておりますが、その生涯は未だ謎めいたものがあるメーカーです。
というのも、父ロレンツォ・ガダニーニは農夫出身でバイオリン製作を専門的に学んではいないという説、そもそもロレンツォ・ガダニーニという人物が存在しておらず、初期のG.B.ガダニーニが製作していたという説など諸説さまざまで、近年さらに研究が進められております。G.B.ガダニーニの作った楽器は、オールド・イタリアンの伝統的な工法によって作られているからです。
その音色、作りの芸術性は当時から一目置かれていたようで、プレーヤーや貴族を顧客に抱えておりました。
また、彼は自分の顧客でもありパトロンでもあった貴族などの影響を受けて、製作拠点を変えるたびに作風が変化していきました。
各分野で活動するアーティストに弦楽器や音楽をモチーフにした作品の作成を依頼。
皆さんの生活が弦楽器で彩られるような身近なアートを提供していきます。
第一弾として、立体アートを中心に活動する造形作家の日野譲さんに依頼しました。
日野さんはみずからウクレレを製作するなど無類の楽器好き。
また天然の木材を魅力に感じ、自らの作品の素材として活用されています。
今回は、バイオリンをモチーフとしたブローチと携帯ストラップを作っていただきました。
バイオリンの本体や部品に使われている木材を使用しているのも特徴です。
*CHESS ¥3,465
バイオリンにチェス盤のような模様
使用樹:本ツゲ
*MUSIC ¥2,940
バイオリンに音符やト音記号をあしらった作品
使用樹:ココゴロ
*TAXUS ¥3,150
スタンダードなバイオリン
使用樹:イチイ
*HINO × BUNKYO ¥1,575
日野氏と文京楽器のコラボレーション
使用樹:イチイ・楓
店頭にて展示・販売中です。ぜひご覧ください。

山形県に生まれる。
1984年桑沢デザイン研究所卒。フリーランス造形作家。
広告、月刊雑誌表紙イメージ、ポスター制作など立体アート作品を中心に活動、
他にクラフト講師、教育番組講師などマルチに活動を展開。
アンニバル・ファニオラ(1866-1939)は、モダン・イタリアンメーカーの中で、現在最も高い評価を受けている名人の一人です。
ファニオラが他の名人達と異なるのは、特定の師匠を持つことなくほぼ独学で楽器製作を学び、
大変優れた作品を数多く作り当時から大成功した点にあります。
1890年代にトリノへ移住したファニオラは、プレセンダやロッカ、ガダニーニなどのトリノを代表する巨匠たちの作品を見て研究し、
細部に至る作風の特徴を目に焼き付けました。
そして、それらを忠実に再現したコピーを作ることで、名人たちの技術の真髄に迫っていったとされます。 (続きを読む…)