【スタッフブログ】ウルフ(ヴォルフ)音について

2010.02.19

ウルフ(ヴォルフ)音について今日はお話したいと思います。チェロやコントラバスのような大型楽器をお弾きの方には馴染み深いと思いますが、バイオリン・ビオラにも起こり得る現象です。

近い周波数の音が同時に鳴ると、波打ったように聞こえます。例えば442hzと443hzの音叉をお持ちでしたら、同時に鳴らしてみて下さい。「ウワーンウワーン」とうねったように聞こえるかと思います。ウルフ音とはそれに近い現象が楽器の音を出したときに起こっています。弦を弓で弾くと弦が震動し、駒や魂柱を伝って大きな音になります。その際に弦以外の場所が、弦とは違う周波数で震動することがあります。震動する場所は表板だったり裏板だったりと様々です。そうするとお互いの音を打ち消しあうかのようにうねった音(人によっては響きの悪い音や詰まったような音と表現することもあります)となって聞こえてしまうのです。ウルフ音は「ファ#」など、ある特定の音で鳴ります。

良く鳴る楽器に起こりやすいと言われていますが、もちろんこれは楽器の欠陥や不良ではありません。どの楽器、どんなグレードの楽器にも起こり得る、音の特性のひとつです。かといって、弾く人にとって音の良し悪しは大変重要な点ですので、弾くたびに「響きが悪い…」と悩んでいては演奏する楽しみも半減してしまうでしょう。もし今お持ちの楽器の音で「何かがおかしい」と感じていましたら、それはもしかするとウルフ音かもしれません…

ウルフ音を完全に消し去ることは今のところできません。ウルフ音を抑え込もうとすると逆に音量が減ってしまったりと、満足のいく音が得られない場合もあります。なのでウルフは鳴ってしまったらうまく付き合っていくしかない、と良く言われています。しかし調整で気にならないレベルまで持っていくことはできます。また、ウルフキラーと呼ばれる、弦に取り付ける装置も様々な形のものが発売されています。

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上の写真はすべてチェロ用のウルフキラーですが、一番右のものは楽器の背中に取り付けるタイプです。バイオリンの肩当てのような形をしています。演奏時に体に当たることは無いので、意外と使い心地は良いです。(左よりGEWAブラス製、ピュア・ブリランテ、ブラス製ネジ式、ARTINO木製)

文京楽器ではウルフ音にお悩みの皆様をお助けすべく、ウルフ音調整に力を入れております。ウルフキラーの取り付け方などもご説明いたしますので、日頃からウルフ音が気になっている方は是非お気軽にご相談下さい!

(おかもと)

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