The Reminiscences of a Fiddle Dealer by David Laurie #4
【ストラディバリとの出会い】-1
私の目は、部屋の片隅に立てかけられていた1本のバイオリンに釘付けになってしまった。どの楽器を試奏しても良いという許可をもらっていたので、立ち上がってその楽器を手に取った。外観は他のどんな楽器よりも美しく、私は思わず見とれてしまった。
容姿は幅と比してやや長めの小型サイズである。裏板は木目のある二枚板の美しい楓材、表板は美しく整った木目の、柔らかそうな銀松が使われていた。私はゆっくりと弓を取って弾き始めた。その音色こそ、私が長い間求め続けてきたものだった。
ニスの色は、一見したところかなり深い層に見える、透明感の強い美しい黄褐色をしていた。渦巻きは大きくて美しく、男性的な印層を私に与えた。これこそがこのメーカーの作風であることは後で知った。
私はイーディさんにしつこく、そのバイオリンメーカーの名を聞いた。彼はようやく、ぶっきらぼうに答えた。
「フランス製のバイオリンだろうさ。でもクラークさんに聞けば、多分イタリア製というだろうがね。」
思い切ってクラークさんに聞いてみると、
「それはトムソンさん所有のロングサイズのストラディバリだ。彼に100ポンドで譲ってくれと言ったら拒絶されてしまったがね。」
「それでは、このバイオリンが、本当に正真正銘のストラディバリなのですか?」
私は叫んでしまった。
「まさにその通りだよ。しかも、かなり有名なものだよ。」
とクラークさんは言った。
(つづく)
